方向知覚を可能にする嗅覚デバイス
研究概要
嗅覚における方向知覚ができることは明らかになっているものの,方向知覚の角度精度と視覚情報の嗅覚への影響とは調査されていない.そこで本研究では,においの濃度変化を用いた嗅覚における方向知覚の精度の調査と,視覚情報が嗅覚における方向知覚に及ぼす影響についての調査とを実施した.その結果,においの濃度変化では,より細分化された角度の方向提示ができないことなどを明らかにした.また,実験結果を応用して,左と右とから別々ににおいを出すことが可能な嗅覚デバイス,および嗅覚デバイスを用いたゲームOdor-Mazeを開発した.
発表論文
- 中村 駿也, 鈴木 優. においの濃度変化と視覚情報が嗅覚の方向知覚に及ぼす影響. 情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI), pp.1-6, 2018年.
- 中村 駿也, 鈴木 優. 方向提示が可能な嗅覚デバイスの開発とその応用. インタラクション2018論文集, pp.985-987, 2018年.
- 中村 駿也, 鈴木 優. 身近なにおいを用いた嗅覚における方向知覚の実験. エンタテインメントコンピューティング2017論文集, pp.188-191, 2017年.